釣り糸600年 – 釣り場(自然)にゴミを捨ててはいけない理由

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捨てられた釣り糸は、自然界で水に分解されるまで600年かかる。

この事実は意外と知られていない、というか自分も下の表を見るまではしらなかった。

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プロジェクトAWARE – ゴミが分解されるまでにどれだけかかる?
http://www.padi.co.jp/visitors/aware/tilitsgone.asp

これを知っているだけで釣りへの意識がかなりかわってくると思う。

1990年代のバス釣りブームで日本中にバスアングラーが増えたが、その一方で釣り禁止になっていく釣り場(野池や湖)が激増していった。

原因は釣り人のマナーの悪さである。

ゴミを捨てたり、近隣の住人への迷惑行為(早朝や深夜に騒いだり、私有地への侵入行為)が主な原因。

あと、僕が実際に経験した珍しいケースがある。

ヘラブナを釣りに通っていた近所の野池。ブラックバスやブルーギル等のルアー対象魚が生息していない野池でしたが、ルアーを投げる人が結構居た。

よく見るとルアーをフルスピードで巻き、フナや鯉を引っ掛けて釣っていた。

口以外の箇所に針がかかるとフナや鯉は、口に掛かるよりも死んでしまう確率が非常に高くなる。

結果、そうして釣られた魚が大量死して腐り、池全体から悪臭を放ってしまい近隣の住民から報告が上がり釣り禁止になってしまった。

昔から僕の地元は釣り禁止の野池は多かったけど、2年前に地元の野池を廻ったが、ほぼ全ての野池が釣り禁止になっていた。

バス釣りが出来るフィールドは本当に減ってしまった。

ゴミの話に戻ると、バス釣りが出来る野池、川、湖に行くと本当にゴミが多い。特に釣り糸。

いつだったか某釣り雑誌に釣り場に捨てられた釣り道具だけでバスは釣れるか?という企画があった。

釣り場で拾った糸、針、ワームを手で投げて、見事にバスを釣り上げていた。

それくらいゴミが多い。

つい先日バス釣りに行った川で藪漕ぎをしていると、足に、捨てられた釣り糸が絡まって転びそうになってしまいまいた。

その釣り糸は何年も前に捨てられたようで少し変色していた。回収しようとしてそれを引っ張ると、なんと土の中の雑草の根っこにまで絡みついていた。

これでは他の釣り人や釣り場に住む生き物、鳥、野良猫等に絡まって動けなくなり、死んでしまうかもしれない。

上の表の書いてあるように、釣り糸が自然界で分解されるまでに600年かかるとすると、僕の足に絡まった釣り糸を放置した場合、この先600年近く生き物や他の釣り人に危害を与える可能性がある事になる。

似たような話をすると、2011年3月11日の東日本大震災後の、原発事故が原因で広まった放射線もこれから何年も人間や動植物に影響を与えて行くと言われています。

そんな事を考えると、この釣り糸をこのままにしておくわけには行かない。僕は回収して持ち帰って捨てました。

昔から自分で出したゴミはどんな物でも必ず持ち帰るようにしています。

上の表を見てからは、視界に入った他の人が捨てたゴミでもなるべく持ち帰るようになりました。

放射線とは違い、ゴミは捨てない、回収する事で上に書いているような影響はなくなるんです。

僕はベイトタックルでは20ポンドを使っています。理由は釣り場にラインブレイク等で釣り糸を残さない為と、自分の大切なルアーを無くしたくないという貧乏性な性格からです。

結構太めだけど、ラインブレイクした事はほとんどが無いです。

それでも何度も同じ糸を使っていると、ぼろぼろになって切れてしまう可能性が増えるので、なるべく頻繁に糸交換をしています。

細い糸を使う場合でも、釣り糸の状態を常にチェックし、ザラザラしていたりしたら、その部分を取り除いたり糸を交換します。

それと、細い糸を使っているときは障害物の近くには投げないようにしましょう。

これだけでラインブレイクを防止する事が出来ます。

後は、いつでもゴミを持ち帰れるように、釣りに行くときはゴミ袋を持ち歩くとよいでしょう。

この投稿を読んだ事で、一人でも多くの釣り人が釣り場のゴミを意識するようになり、全国の釣り場が奇麗になる事を願っています。